2003年夏 サイン会アルバム


KAGAYA ご挨拶

宮澤賢治さんの不朽の名作「銀河鉄道の夜」。

この世界を描くのは子供のころからの夢でした。
わたしにとって、銀河鉄道は心の中に走っていて、いつでも乗ることができるのです。

銀河鉄道の世界は、草花や水、あらゆるものが星の光でできていて、その野原は地上側から見たときの星空にあたります。
そんな天の野原をどこまでも旅できたらどんなにステキでしょうか。
次々と移り変わる銀河の風景を描写したこのお話。
みなさんがその車窓の風景を想像する手助けになったらと描いたのが今回の作品で、
わたしが行ってみたい天上世界と、みなさんと乗ってみたい夢の乗り物を描きました。

宮澤賢治さんがお考えになったことを少しでも再現したいと思い、子供の頃から憶えている物語の原文を何度もまた読み返しました。
制作中、あの野原のむこうはどうなっているのかなと思ったら、バイブル「銀河鉄道の夜」原文をまたしっかりと読み返したり、賢治さんがこの物語を書いた場所に足を運んだりしました。

この度のシリーズ作品発表で、子供の頃からの夢が実現することとなり、本当に嬉しい気持ちです。どうかみなさん、わたしがご案内する銀河鉄道に一緒に乗ってみてくださいませんか。

この夏はもうひとつ嬉しいことがあります。
わたしの初の画集「スターリー テイルズ」が出版されました。
今回は人気の星座シリーズを全て収録しました。
印刷まで繊細なデジタル行程を採用し、描いたときの鮮度をそのまま本にでき、満足のいく仕上がりです。

この出版を記念して展示会を開催できることをたいへん幸せに思います。

2003年6月  KAGAYA


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