KAGAYA版画制作10周年記念作品

1998年、KAGAYAが2ヶ月をかけて描いた月。

あれから10年……。

2008年、数ヶ月の制作期間を経てついに地球を描ききりました。

この二つの大作を『KAGAYA版画制作10周年記念作品』として同時に発表いたします。


ブルー・アース(Blue Earth)

生きている水の惑星
地球は海に覆われ、大気のベールをまとっている。
白い雲の帯が流れ、大気が絶えず循環していることがわかる。
極地方は氷に覆われ、環状にオーロラが発光している。
オーロラは太陽から飛んできた粒子が地球磁場にとらえられておこる発光現象。木星や土星など、大気と磁場がある他の惑星でもオーロラは出現するが、ここに描かれているオーロラは地球の空気ならではの色彩だ。
宇宙から飛来する粒子は生命にとって有害だが、地球の地場と大気のバリアによって地表までは届かない。
海洋は生命を育み、地球生命は数十億年の時を経て文明を持つまでに繁栄した。夜の側では都市の明かりがきらめき、その活動を宇宙からも確認できる。文明の活動が見られる惑星はこの宇宙でも希有な存在だろう。
この地球の姿はまさに奇跡の景観といえるだろう。

シルバー・ムーン(Silver Moon)

静寂の衛星月。
数十億年の間地球によりそってきた月。広い宇宙の中ではほぼ同じ位置にあり続けた天体といえるだろう。しかし、その表面の様子は地球と大きく異なっている。
月の表面は無数のクレーターで埋め尽くされている。水はなく、砂と岩石がむき出しになった荒涼とした風景が続く。
この2つの天体の表情の違いはなぜできたのだろう。
月には大気と水がない。この真空状態に加え、地殻変動もほとんどなく、数億年前の地形がそのまま保存されているのだ。
月が生まれたころ、激しい小天体の衝突時代があった。頻繁に隕石の爆撃にさらされていたのである。これは地球も同じなのだが今の地球にはクレーターが見られない。これは地球の水と大気が爆撃の後を風化作用で洗い流してしまったからなのだ。月にはこの傷跡が生々しく残っている。

広がる砂漠
主な河川
光る都市
本来月のけ際だけに見える地形の立体感を全面に
小望遠鏡で見えるすべてのクレーター
プレートテクトニクスが生み出したダイナミックな地形。海底も。
北極海の氷
オーロラ
比較的新しいクレーターから伸びる光条。
「THE EARTH」ジグソーパズル1000ピース7/18発売予定
「THE MOON」ジグソーパズル1000ピース発売中
リミテッド・エディション7月発売予定

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